世でよく言われる骨盤矯正というと、「骨盤を閉めると痩せる」とか「痩せない」とか、そういう話になりがちだ。
確かに骨盤を閉めたあげると、スタイルが良くなり痩せやすい。
けれど、本当に大事なのはそこではない。
骨盤矯正で重要なのは、骨盤の状態が自律神経や内臓の働きに直結してくることだ。
左右の骨盤では意味合いが違う。
左の骨盤は、左側の内臓や交感神経の働きとつながりやすい。
右の骨盤は、右側の内臓や呼吸器、副交感神経の働きと関わりが深い。
そのため、心臓の働き、生殖器、膀胱、やる気のなさなどには、左の骨盤に動きをつけることがある。
一方で、呼吸の浅さや消化器の不調、リラックスできない状態には、右の骨盤の調整が必要になることがある。
ただし、骨盤というのは必ずしも「閉めればいい」というものでもない。
あえて開くことで調子を取り戻す方もいるし、他をほとんど触らず、骨盤を閉めるだけで困っていた症状が軽くなる方もいる。
腰痛は特に分かりやすい。
骨盤が閉まることで、天然のコルセットのように働き、腰の痛みが早い段階で軽くなることがある。
けれど、そこで終わりではない。
大事なのは、なぜ左右の骨盤のバランスが崩れて痛みが出たのか、だ。
それを見ていくために、今度は背骨を一つ一つ観ていく。
骨盤が左右の内臓や自律神経とつながるのと同じように、背骨の一つ一つから出る神経は、各臓器や筋肉につながっている。
だから、背骨の異常を拾い上げて調整していくことで、根本の改善につながってくる。
ただ、背骨だけ見ていればいいわけでもない。
なぜそこに負担が集まったのか。
どういう座り方をしているのか。
どういう歩き方をしているのか。
食べ過ぎていないか、呼吸を詰めていないか、無理を重ねていないか。
結局のところ、生活習慣まで観ていかないと、本当のところは見えてこない。
骨盤は答えではない。
そこを入口にして、背骨と内臓、自律神経、そして生活習慣まで観ていく。
それでようやく、本当の骨盤矯正になる。