箸折寸勁

皆さんご存知の通り、ジークンドーの寸勁。またの名をワンインチパンチ。

ブルース・リーの例えで出される技である。

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今日お話ししたいのは、箸折寸勁である。

箸を握ったまま、ただ寸勁をすることで箸を折る技だ。

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初見では不可能ではないかと思えるぐらい洗練された技である。

もしくは、石井東吾先生がただ優れ過ぎているだけなのかもしれない。

 

これは整体にも応用できる。

そう思って練習をし、僕も何度も弟子に『できているか受けてみろ!』と寸勁を放ったものである。

すまん。

ジークンドー、古武術、合気道、影武流の鎧通しなど、整体に活用できるものはないかと日々試行錯誤してきた。

ただ、その中でも箸折寸勁はなかなか手強かった。

 

袴の補修のために縫い物をしていた時、ふと箸折寸勁ができるのではないかと思い立った。

そこでプラスチックの箸を買ってきて試してみたが、まあ難しい。

脱力。

腰の回転。

インパクト時の止めと戻し。

さらに、それが同一の方向で起こらなければ箸は折れない。

手先だけでやろうとしても無理である。

身体全体の力が、寸分違わず一点に通らないといけない。

 

できた時には、嬉しさのあまり弟子に写真を送っていた。

『何度試されたのですか?』と聞かれ、『100回以上振って試行錯誤した』と伝えると、大笑いしていた。

 

箸折寸勁を練習していると、施術にも通じるものがある。

力を入れるのではない。

抜いた状態から、必要な一点にだけ力を通す。

押し込むのではなく、浸透させる。

腕だけでやらず、腰と背骨の動きが手まで通る。

これができてくると、施術の刺激も雑になりにくい。

強く押すのではなく、必要なところに必要な分だけ入る。

整体で欲しいのは、そういう力の通り方なのだと思う。

 

これを習得すると、施術で脱力から力を浸透させる感覚と、身体のキレが増す。

縁起やマナーの悪さを気にされない御仁には、ぜひおすすめしたい。

 

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