暑い。もう、これ以上ないくらい暑い。
しかし、身体まで夏になっているとは限らない。
野口整体では、春から身体が少しずつ開き始め、夏になると骨盤や肩甲骨、後頭部も開いてくると観る。特に西日本では、お盆頃に骨盤が最も開くとされている。
身体が、夏になり切るのだ。
骨盤が開いてくると、身体だけではなく、気持ちも開放的になってくる。外へ出たくなる。人に会いたくなる。少し大胆になる。
夏に祭りや旅行が多いのは、学校が休みだからだけではないのかもしれない。
身体まで、外へ向いている。
冬の身体は、その反対だ。骨盤を閉じ、身体を引き締め、熱を内側へためようとする。
冬は閉じる。夏は開く。
季節に合わせて、身体も形を変えている。
今の時期に一番まずいのは、これだけ暑いのに、身体が固まったまま開いてこないことだと思う。
最近、施術をしていると、骨盤の動きだけではなく、肋骨の硬さが目立つ。肋骨が板のように固まり、肩甲骨も動かない。
身体の中には熱がこもっているのに、それを外へ逃がす余地がないように感じる。
頭が重い。身体がだるい。食欲がなく、気持ちが悪い。
症状を聞き、身体に触れていると、
『熱中症ではないか?』
と思うほど、身体が固まっている方もいる。
夏の身体は、ただ暑さに耐える身体ではない。骨盤や肩甲骨、肋骨が動き、汗を出し、身体の中にたまった熱を外へ捨てられる身体だ。
身体を夏にするには、固まった身体を動かし、汗を出せる状態にしておいた方がいい。
一日中、冷房の中でじっとしているのではなく、朝や夕方の比較的涼しい時間に少し歩く。掃除をする。短い時間でも身体を動かす。
一度、まとまった汗を出す。
ただし、汗をかいた直後に冷房や扇風機の風を背中へ当てると、身体は急に固まる。汗は拭き、濡れた服は着替える。
夏の身体をつくるつもりが、冷風で冬へ送り返していては、話がややこしい。
ただ、夏は開けば開くほどいいわけでもない。
開きすぎて身体が締まらなくなると、今度は力が入らず、だるくなる。骨盤が開いたまま下がり、何をするにも億劫になる。
いわゆる夏バテの身体だ。
夏の身体とは、ダラダラに緩んだ身体ではない。必要なだけ開いて、熱を逃がし、必要な時には締まる。
開かないのもまずい。
開きっぱなしもまずい。
身体は、案外忙しい。
暦は、とっくに夏だ。
あとは、カラダが夏にナル。
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