齢80を迎えようとする女性。
まだまだ現役で仕事をしている。
「最近忘れ物が多くなって困るから、物忘れに効くツボを押してほしい」
『それぐらいがちょうどいい。まだまだ活躍する気ですか?』
と聞くと、
「そろそろ、ぼちぼちでいい」
と。
『覚えていたくないこともあるでしょう。それを忘れるぐらいでちょうどいい』
と言うと、
「今まで色々あったからね」
と笑っていた。
ぼちぼち頑張るくらいの方が、無理が効きすぎず、身体を壊さなくて済む。
いつまでも上の世代が何でも出来てしまうと、今度は若い世代が活躍できない。
仕事でも、少しくらい出来ない上司の方が部下は伸びるという。
まあ、あまり出来ないのも問題だが。
整体では、記憶力を保つには身体の引き締まりが大事だと考える。
骨盤の閉まり。
後頭骨の引き締まり。
手首、足首、足の親指。
僕はそのあたりを、脳の働きとの関係を観ながらよく動かす。
握力の強さと長命には関係があるとも言われる。
握る力というのも、身体全体の引き締まりがあってこそ出てくるものなのかもしれない。
とはいえ、何でも覚えていればいいというものでもない。
80年も生きていれば、
忘れてちょうどいいことくらい、たぶんある。