整体では、足し算より引き算の方が効くことがある。
疲れているから何かを飲む。
眠れないから何かを足す。
出ないから何かを入れる。
世の中は、足し算の健康法でよく賑わっている。
人間は不安になると、すぐ何かを足したがる。便利な習性だが、だいたい散らかる。
もちろん、足して助かることもある。
それで間に合うこともある。
ただ、引かないまま足しても、身体は濁る。
整体で見ていると、良くならない人ほど、何かが足りないというより、余計なものが抜けていないことがある。
食べ過ぎ、考え過ぎ、力み過ぎ、頑張り過ぎ。
そういうものを抱えたまま、さらに何かを足そうとしている。
でも、身体は足せば足すほど良くなるわけではない。
余計なものがどけられて、初めて動き出すことがある。
引き算というのは、ただ我慢することではない。
本来の動きを邪魔しているものを減らすことである。
詰まっているものを抜いて、身体が自分で動ける余地を作ることである。
整体でも、特別なことを足す前に、まず引いた方がいいことがある。
邪気を吐く。
力みを抜く。
食べ過ぎをやめる。
やり過ぎをやめる。
これは何もしないという意味ではない。
余計な手を減らす、ということである。
良くならない時ほど、何を足すかより、何が邪魔しているかを見た方がいい。
足すものを探す前に、やめるものを見る。
そこが決まるだけで、身体の流れが変わることがある。
身体は、足し算で賑やかにすれば整うわけではない。
静かになることで、ようやく見えてくるものがある。
松江市の桑谷整体でも、身体を見る時は、何を足せば良いかだけを考えない。
食べ過ぎ、力み、考え過ぎ、無理な頑張り。
そういう余計なものが身体の働きを邪魔していないかまで含めて整体で見ていく。
足して変えるより、引いて変わる身体がある。
自分はその方が、ずっと自然だと思っている。