夏は、身体が開く季節だ。
野口整体では、夏に向かって骨盤や肩甲骨が開き、身体も気持ちも外へ向いてくると観る。人に会いたくなったり、少し大胆になったりする。
夏の開放感というものは、気分だけの話でもないのだと思う。
ただ、開けば開くほどいいわけではない。
最近、全体に締まりがなく、どこかぼんやりしている方が多いように感じる。予約の時間を間違えたり、予約したこと自体を忘れたりする方もいる。
身体を観ても、同じようなことが起きている。
骨盤が開いたまま下がり、腰に力が集まらない。身体全体が横へ広がったままで、力の向かう先が定まらない。
その状態で急に立ち上がったり、物を持ち上げたりすると、腰を痛めることもある。
夏のぎっくり腰には、冷房で固まった身体だけではなく、開いたまま締まらない身体もあるのだと思う。
水撒きのホースも、口が開きっぱなしでは、水はぼんやりと出る。先を少し絞ることで、ようやく勢いがつき、遠くまで届く。
身体も似たようなものだ。
開くことは必要だが、締まりがなければ力は前へ出ない。
では、開きっぱなしの身体を、どう締めるのか。
骨盤を外から押し込み、無理やり閉じればいいという話ではない。
最近、僕がよく観るのは、身体の側面だ。
肋骨の脇から側腹部、骨盤の外側までが張り、身体を外へ引っ張り続けている方がいる。
その側面を緩めていくと、外へ広がろうとする力が弱くなる。すると、骨盤や肋骨が自然と内側へ寄ってくることがある。
締めるために、締めつけるのではない。
外へ引っ張っている力をなくし、身体が自分で締まれるようにする。
夏の身体は、ダラダラに緩んだ身体ではない。
必要なだけ開き、必要な時には締まる。
開かないのもまずい。
開きっぱなしも、やはりまずい。
夏の身体にも、締まりはいる。
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