刹那的ビンタ

上の娘には、捻れがほとんどない。
上下にすっと伸びるような感じだ。

部活でも、

『頑張りなさいよ!』

と言って送り出しても、

「負けちゃった……」

と、しょぼんとして帰ってくる。

 

逆に下の娘は、これぞ捻れという感じだ。

誰にも負けたくない。

上級生の子と遊んでいて、理不尽に鬼にされ、もちろん鬼ごっこではどうしても勝てない。

すると今度は、登り棒など違うところで勝とうとする。

勝負事には強いし、粘り強い。

ただ、それが過ぎると、

『何をしてでも勝たなくてはならない』

になってくる。

そろそろだなと思って引き上げさせると、車の中で悔しさのあまり、わんわん泣き出してしまう。

 

どちらのタイプがいいということもない。
一長一短なのだ。

 

整体にいらっしゃる方でも、

「左右のバランスが悪くて……」

と言われることは多い。

でも、その左右差がその人の持ち味であることもある。

もちろん偏りすぎれば調整は必要だが、左右に偏ることで身体全体のバランスを取っている人もいる。

何でも左右均等ならいい、というわけではない。

もちろん捻れも同じだ。

 

その人のタイプは、本人が意識していない咄嗟の時によく出る。

施術でも、咄嗟の反応を見ると、普段は見えないその人本来の動きが出ることがある。

それが調整の手掛かりになる。

 

うちの捻れの子を遊びで不意に驚かせると、捻る動きが得意なためか、本能で刹那的なビンタが飛んでくるので、いい加減やめようと思っている。

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