制約と誓約

先日いらっしゃった女性が、HUNTER×HUNTERを読んでいるという話になった。

ご主人に、
「私の念能力って何系だと思う?」
と聞いたところ、

「強化系でしょ?」

と即答されたらしい。

なかなか身も蓋もない。

 

その話を聞いて、そういえばHUNTER×HUNTERは連載が止まってから読んでいなかったなと思い、久しぶりに最初から読み返してみた。

そうなると当然、

『じゃあ、僕は何系なんだろう』

となる。

 

たぶん特質系だ。

能力は、
二人羽織の整体ダブル・バインド。

ただし、この能力には制約がある。

『二度寝をしていないこと』
『朝のルーティーンを済ませていること』

そして、

『気が合わない人には使えない。』

 

朝のルーティーンには、整体でいう『纏』と『練』の修行ももちろん含まれている。

HUNTER×HUNTERには「制約と誓約」というものがある。
自分に厳しい条件を課すことで、その分だけ能力を強くする仕組みだ。

冗談半分で考えていたのだが、普段の施術を思い返すと案外これが当たっている。

 

条件が揃っている時、気が合う人を整体していると、不思議と二人羽織の整体ダブル・バインドになる。

こちらが少し動かす。
すると相手の身体が返してくる。

その返りに合わせて、またこちらが動く。

そうしているうちに、僕が動かしているのか、相手が動いているのか分からなくなる。

これが一番うまくいく。

 

反対に、どうにも噛み合わない時がある。

僕の感覚では、大きく二つある。

こちらを受け入れようとしない場合。

もう一つは、
「やってもらおう」
としている場合。

正反対に見えるけれど、どちらも二人羽織にはならない。

前者はこちらを弾く。
後者はこちらに全部預けてしまう。

どちらも相手の身体から返事がない。

 

昔、野口晴哉先生は入口に「気が合わない方お断り」と大きく書いていた、という話を聞いたことがある。

本当かどうかは知らない。

随分と乱暴なことを書くものだと思う。

ただ、整体をしていると少し分かる。

 

好き嫌いの話ではない。

気が合うというのは、趣味が合うとか、話が合うとか、性格が好きだとか、そういうことだけではないのだろう。

二人でやっているのに、一人で動いているようになる。

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