人間の身体は、勝手に良い状態を保とうとしているらしい。
要らないものは捨てる。
腐ったものを食べれば吐き出すこともあるし、食べたくなければ食べない。
なかなかよく出来ている。
昔、こんな話を聞いた。
何人かで寿司を食べに行き、そのうちの一人だけが後から施術を受けたところ、食べたものを戻してしまった。
「ひどいことをされた!」
と苦情を言われたそうだ。
ところが、一緒に寿司を食べた人たちは、その後食あたりのような状態になったという。
後になって「助かりました」とお礼を言われたそうだが、施術のおかげだったのかは分からない。
ただ、身体が敏感になることで、受け付けないものを吐き出すこともあるのだろう。
こうした身体の働きを、野口整体では『自浄作用』として観る。
発熱もその一つだと思う。
ウイルスなどが身体に入ると、免疫が働いて熱を出す。
いわば臨戦態勢に入るわけだ。
以前、子供の風邪が長引くという相談を受けたことがある。
話を聞くと、咳止めや熱冷ましを使っているという。
咳も熱も、身体を守るために起こる反応でもある。
もちろん症状を和らげる必要がある時もあるし、薬を使ったからといって風邪が長引くとは限らない。
ただ、身体が何をしようとしているのかを考えず、何でも邪魔者にしてしまうのも少し考えものだと思う。
そんなことを考えていたところ、先日、自分も体調を崩した。
だが、
『うまい!うまい!この薄いチャーシューと白米!この組み合わせがいいのだ!よもやよもやだ!!』
と食べていたら、見事に戻してしまった。
来来亭が悪いのではない、私の頭が悪いのだ。
我ながら、自浄作用がきちんと働いているらしい。