執行草舟さんの動画を観ていて、嗜好品について考えた。
嗜好品というと、何となく身体に悪いイメージがある。
酒、煙草、コーヒー、甘いもの。
身体に必要だから摂るというより、なくても生きてはいけるのに、わざわざ口にするものだ。
だから、
『身体に悪いならやめなければ!』
となりやすい。
まあ、分かりやすい話ではある。
昔はコーヒーを飲みすぎると癌になる、なんて言われていた時代もあった。
ところが今度は、コーヒーに含まれる成分や、その刺激が身体に良い方向へ働く面もあると言われる。
随分と勝手な話である。
卵もそうだった。
食べすぎるとコレステロールが上がるから、一日一個まで。
そんな話を聞いた覚えがあるが、いつの間にか随分扱いが変わった。
世の中の常識というものは、案外簡単にひっくり返る。
昔は地球の周りを太陽が回っていた。
戦時中には、敵国の人間を殺すことが正義とされた時代もあった。
今考えれば、とんでもない話である。
その時代ごとに『これが正しい』と言われたものに、人間は随分よく踊らされる。
酒が悪い。
煙草が悪い。
コーヒーが悪い。
そういうものに躍起になるより、自分の身体が何を欲しがり、どこで嫌がっているのかを感じながら暮らした方が、よっぽど幸せなのではないかと思う。
そのほうがラブアンドピースだ。
とはいえ、摂りすぎれば話は別である。
酒でもコーヒーでも、身体が処理できる量を超えれば負担になる。
野口整体には、そういった中毒の調整に使う『九七八操法』という操法がある。
九七八操法を行えるようになると、野口整体では初段だと言われる。
たまに思い出したように、九七八操法を行うことがある。
酒や煙草などによる身体の負担を観る時にも使うが、それだけではないような気がしている。
少しの刺激にも身体が過剰に反応してしまう。
そういう、害そのものよりも害に対して身体が過敏になっているような時にも、九七八操法は面白い。
毒を全部排除するというより、刺激を受け止め、処理できる身体にしていく。
その方が自然なのではないかと思う。
毒だから排除する。
それでは少し単純すぎる。
悪い面があれば、必ず良い面もある。
良い面があるからといって、悪い面がなくなるわけでもない。